megyskamado’s diary

お菓子作りが好きな帰国子女

ピカンパイの思い出

幼少期、アメリカの北部に住んでいた時に、昔南部から移住してきたという友達のお母さんがよく「I know your mom loves it!」と言っては、焼き立てアツアツのピカンパイを私の家まで持ってきてくれることがありました。

 

そのおばさんは南部でピカンパイやアメリカのTraditional piesを焼いては売っていたこともあり、とても甘いけれどおいしかったのを覚えています。

 

なんというか、じわじわとくるあの美味しい味。ピカンパイはアメリカを代表するパイと言っても過言ではない!?ので言わせていただきます笑 

 

ちなみに英語で正しく発音すれば「ピカーンパイpecan pie」です。

 

さて、帰国してから私はその懐かしいおいしさに気付き、Better homes(アメリカの家庭では家にある率100%なんじゃないかと、高確率で皆が持っているレシピ集)を見ながら、ピカンパイを焼いてみました。ただ、当時1990年~2000年ではなかなかピカンナッツが売られていない!

今でこそネットでピカンナッツを見かけることが多くなった(たま~に店頭でも少量で販売していると感動する!)けど簡単に手に入らないその当時は、アメリカに住んでいる父の知人が年に1回ほど来日する際にお願いして、持ってきてもらってました。

私がピカンパイを焼いていると聞いたその知人は、翌年からはお願いしなくても「ピカンナッツは日本でなかなか手に入らないでしょ」とTraders Joeで買ってくれたピカンナッツを2キロ×2袋も持ってきてくれたりしました。他の荷物もあったのに、重かったでしょう。。本当にありがとう(;O;)という気持ちでいっぱいでした。

 

また、ほかの時には私がアメリカに遊びに行って帰国する際に、今度は前述のおばさんの娘(お友達)がおばさんと全く同じ味でピカンパイを5ホール(!)ほど焼いてくれて「あなたのお母さんに持って帰ってね、懐かしい味をEnjoyしてね!」と私に持たせてくれたのでした。

母は感動して、アメリカの味を丁寧に味わっていたのを覚えています。

 

そんな思い入れ深い、ピカンパイを日本でも広めたいな~と思い、日本人にも合うような甘さになるよう、試行錯誤を重ね3年ほどで自分の中では完璧な美味しいピカンパイのレシピが完成したのです。

 

アメリカではパイ生地にショートニングを使用することが多いですが、こちらはバターのみを使用。サクッとしてふんわりパターの香りを楽しめます。

フィリングには、卵、コーンシロップ、バニラエッセンス、ブラウンシュガー、ピカンナッツとシンプルですが、アメリカのレシピと配合を少し変えています。

できたてアツアツより少しだけ冷めた時が一番おいしく食べられる状態。

アメリカではピカンパイにアイスクリームを添えていました。

 

日本人にはまだまだなじみがないピカンパイですが、先日、たまたま韓国ドラマの「ペントハウス」を観ていたら、な、なんと大富豪たちがピカンパイを美味しい!と頬張るシーンが出てきて、思わず夫に「ピカンパイが韓国ドラマで登場してた~!!」と嬉しくて言いました、私。

日本でももっとピカンパイが知れ渡りますように~!

今回は、私の中ではパイ部門ベスト1のピカンパイについてご紹介させていただきました。